この章では、ワイヤレスの基礎を理解するために、その基本技術について説明します。
ISO/OSI モデルの第一層には、三つの仕様があります
構成には2種類あります
アドホック・モード はとても単純な機構(拡張性も乏しいが)であり、多数のホスト間でお互い直接通信します。 制限要項は、すべてのホストがネットワークの届く範囲内、つまり直接見えるような位置にあることです。 (これはあくまでも理想です。というのは、この問題は IP 層で解決することも 可能だからです。詳しくは 5.4 章を見てください)
                              アドホック・モード(Adhoc mode) 
                               A - - - - - C
                                \       /
                               |  \   /   |
                                     /
                               |   /  \   |
                                 /      \
                               B - - - - - D
インフラストラクチャ・モードの環境下では、アクセスポイントを使います。 全てのホストは、ネットワークを共有するために、アクセスポイントに接続します。
インフラストラクチャ・モード(Infrastructure mode)
                                    ESS
 
          A - - - | - アクセスポイント - -  アクセスポイント- | - - - D
          B - - - |   BSS1                          BSS2      | - - - E
 
          C - - - |                                           | - - - F
B と C は、D,E,F を見る事ができません。しかし、全てのホストが同じ ESS を利用する事で、通信が可能です。 重要なのは、A,B,C もまた、お互いが見えていないという事です。
加えて、室内と室外というように、広いサービス範囲と狭いサービス範囲を区別するという課題があります。
世界には数多くのワイヤレスカードが存在している事を、頭の隅においておいてください。 全てのカードが、他の全てのカードと通信できるわけではありません。 互いに通信するためには、以下の条件をみたす必要があります。例えば、
アクセスポイントはとても便利ですし、問題の発生が少なくなります。 しかしながら、ちょっとばかし高価です。 理想を言えば、大規模なネットワークの運用を目的とするのであれば、インフラストラクチャ・モードを選択すべきでしょう。 ホストの数が少ないのなら、アドホック・モードを選択する事も可能です。 ホストが少ないのに、そんなにお金をかけられませんからね。
一方で、お金を多くつぎ込めば、いろいろが順調に進むであろうというのも、また真実です。 お金をけちれば、その分トラブルにもぶつかるでしょうね。
よい質問です!
最近、このような形態での利用が可能なハードウェアがあります。それは Prism2 というものです。
Prism2 に関する情報は、
http://people.ssh.com/jkm/Prism2/にアクセスしてください。
(訳注 - 上記サイトは
http://hostap.epitest.fi/に移動しているようです。
また、Prism2 の chip 製造元は、Intersil
http://www.intersil.com/design/prism/
です。)